現金預金
勘定科目のうち現金や預金につい説明します。
資産項目の一番初めに現金預金という流動資産があります。
だいたいのことは名前からもわかるかと思いますが、
現金として扱われるのは、『通貨』 と 『小切手』 、 『郵便為替』など、すぐに通貨に交換できる
有価証券の事をいいます。
預金はその種類によって、『普通預金』、『当座預金』、『定期預金』などがあります。
- 普通預金・・・自由に預けいれ、払い戻しができる基本となる預金。利息もつく。
- 当座預金・・・手形や小切手の支払いに使用される預金。利息はつかない。
- 定期預金・・・預入れ期間をきめて預ける預金で、満期日まで引き出しができないが、普通預金より利息の金利高い。
主に使われるものはこの三つくらいになります。
このうち、普通預金と当座預金は預金に該当しますが、定期預金はその預入れ期間が一年未満か
一年以上かによって科目が違ってきます。
先にも説明しましたが、流動資産は一年以内に現金化する資産を表すものであり、満期日まで
一年以上ある定期預金は固定資産として長期性預金として認識されます。
小切手について見いこう
ひとえに小切手と言っても、それを処理する際にはいろいろな状況が考えられます。
簿記の三級ではこのことについての仕訳も問われるので、ここで合わせてみていきましょう。
4つのパターンについて仕訳を説明します。
① 銀行の当座預金に預け入れ
銀行の当座預金にお金を¥200,000 預け入れた。
(借方) 当座預金 200,000 (貸方) 現金 200,000
②小切手を振り出した(発行)場合
商品の仕入れをし、代金¥30,000を小切手を振り出して支払った。
(借方) 仕入 30,000 (貸方) 当座預金 30,000
③自社でなく他社振り出しの小切手を受け取った場合
当社はA商店に商品¥50,000を売上、代金をA商店振り出しの小切手で受け取り、直ちに当座預金に預け入れた。
(借方) 当座預金 50,000 (貸方) 売上 50,000
※小切手を受け取っただけの場合は、現金勘定を加算しますが、ここでは、『直ちに』との表記があるので、借方 当座預金として処理しています。
④自社振り出しの小切手の受け取り
これは以前に自社が振り出して払った小切手が代金の回収時などに戻ってきたときの仕訳です。
当社はA店に商品¥100,000を売上げ、当社が以前に振り出した小切手¥80,000を受け取り、
残りは現金の支払いを受けた。
(借方) 当座預金 80,000 (貸方) 売上 100,000
現金 20,000
このように、以前に振り出した小切手が回収された時は、当座預金を増加させる。
それは、以前に小切手を振り出した際に、
(借方) 〇〇〇 80,000 (貸方) 当座預金 80,000
のような仕訳を切っているからです。この仕訳をきっていますが、実際は当座預金から
お金は出て行っていません。手元に返ってきたので、(借方)当座預金として処理します。
まとめ
どうでしょうか?
今回は仕訳を交えて現金預金のお話をしました。
預金や、小切手の扱いなどいろんな場合があります。
仕訳処理ができるまでは慣れが必要かもしれませんが、最初はお金の増減を考えてみてください。
資産勘定である、現金預金は増えると、『借方』に、減ると、『貸方』にきます。
それをふまえて考えてみると、仕訳はそれほど難しくないかもしれません。
ややこしい仕訳ほど、このことを考えてみてください。