現金過不足勘定とはどんなものだろう?
会社でお金を扱う際、銀行にしかお金をおいてなければ、急なお金や細かいお金の出金時にいろいろと不便をきたします。
そのため、ある程度の資金を手元に置いておいて、細かいお金の入出金はそのお金でやり取りをするのが一般的です。この手元においておくお金を小口現金といいます。
だいたいの会社で、この小口現金は経理で管理されています。
経理は仕事として、毎日、もしくは決まった周期で、この小口現金の残高を照合します。
お金の入出金には伝票や領収書が一緒に出されますので、それを集計した最終金額と実際の小口残高を合わせます。
きちんと処理をしていれば、この金額は同じになります。
ですが、数多くの処理をしていると、お金が合わないことも出てきます。
すぐにわかればいいのですが、調べるのに時間がかかることも多いので、仮勘定として現金過不足という勘定を使用して、残高を合わせるようにします。
これは、あくまで仮勘定ですので、経理はその金額を調べていかないといけません。
そして、原因が分かった時に改めて、正式な勘定科目に振りかえて処理をします。
現金過不足を実例を用いて考えてみよう
①小口残高を合わせると、現金が500円足りないことが発覚した。
とりあえず、現金過不足勘定を用いて、金額を照合し調査することにした。
(仕訳)
借方 現金過不足 500 貸方 小口現金 500
②調査をした結果、300円は駐車代金であることが判明した。領収書も出てきたので、処理することした。
(仕訳)
借方 旅費交通費 300 貸方 現金過不足 300
③期末になっても残り200円の処理がわからなかった。決算の為に仮勘定を振替処理をした。
(仕訳)
借方 雑損失 200 貸方 小口現金 200
※このように決算時期になった際の現金過不足勘定は、『雑損失』、『雑収入』勘定へと振替えられます。
まとめ
現金過不足勘定は仮勘定であり、最終的に他の勘定に振替えられます。簿記の試験では、総合問題で出てくることが多いので、忘れずに雑収入、雑損失に振りかえてください。
実務ではこの勘定を使うことがないようにきっちりとお金の入出金を管理してくださいね(*^。^*)